響子さんの書斎 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2004-11-16

[]幻想的作品のための10のお題砂漠の夢』 幻想的作品のための10のお題『砂漠の夢』 - 響子さんの書斎 を含むブックマーク

 えーと。昔々、書いた詩もどきです。

 高校卒業した頃だったのかなぁ。18歳かぁ。若いなぁ。

 そのままだと表現が臭すぎたんで、ちょっと書き直してます(^^;)。

  

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 砂漠を吹きぬける物哀しき風の音。

 国滅び、にぎやかなる人々の生の営みが幻であったがごとく消え失せても、風はただ、砂塵を巻きあげ、吹くのみ。

 空の青さだけが残った地上の悲哀をたたえて。

 これは、風の語る物語。

 必ず戻ると約束した恋人が、この地に帰ってくるのをただ待ち続けた少女の想い。

 そして、夢に破れ、約束を思い出した恋人が故郷の土を踏むとき、そこには、もう少女も、見慣れた町並みも、すべて、砂に埋もれて。

 還るところを永遠に無くしたものの痛恨の念だけが、砂漠を吹きぬける風と共に哭き崩れる。

 それは、砂漠の刹那がみせた蜃気楼。

 誰もが、甘く切ないほどの若き熱情で、夢をみた。

 それが、過酷な砂漠の地に揺らめく脆き蜃気楼だとしても、だからこそ。

 追わずにはいられない。

 生きるために。

 風よ。

 久遠の響きを奏でる風よ。

 若き日の熱情をこめてつくりし歴史、決して還らぬ失われた時代の物語。

 今、しばし、あの輝かしき一瞬へ。

 いざ、帰らん。

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 シルクロードには心惹かれます。井上靖の『楼蘭』とか神坂智子の『シルクロード』とか、あと『はるか遠き国の物語』も読んでました。お約束ですか(笑)。シルクロードの物語もいつか書きたいなぁ。と思いながら、まだ書いたことないです。それはいつものことなんだけど(^_^;)。

 この詩もどきは、出来はどうあれ(正直、恥ずかしい)、自分の心が一番揺さぶられるテーマです。失ってからどうして人は大切なものに気づくのだろう。時よ、止まれ! と輝かしい時の一瞬を止めてしまいたいと願っても、時は指の間からこぼれ落ちていく。遺跡が好きなのだって、その時代を生きていた人々の幻を見て、なのに彼らはもういない、と時の流れを感じて泣きたい気分になるからなんですよね。私はそこに強くロマンを感じるんです。だから、シルクロードに惹かれるんでしょうねぇ。